人の生活文化が自然環境からどのような影響を受け変容していくのかを研究する「環境民俗学」を切り開いてきた近畿大学名誉教授 野本寛一氏をお招きし、この地方の身近な生き物と私たちの生活の関わりについてご講演いただきます。
 人は身近な動物と様々な関係性をもちながら共存してきました。ある動物を、農作物を荒らす害獣として敵対・駆除する一方で、同じ動物を信仰の対象としてその霊性を尊ぶという矛盾した関係があり、人はそれを背負いながら生きてきました。この地方でもよく見られる鹿を例にとってみても、稲や木の皮を喰い荒らす「害獣性」、春日大社の他、各地で神の使いとして神聖視される「霊獣性」の他、食肉や薬として捨てる箇所が無いほどの「実用性」という三つの側面を見ることができます。

 山と海に囲まれた熊野では、動物と人との関わりも特に多様であり、暮らしの中で目にする花や耳にする動物の鳴き声などを生業行為の基準とする「自然暦」も多く伝えられています。

 野本寛一氏は徹底したフィールドワークを重視した研究手法で知られ、自らの足でひたすら現地を訪れ、人々の語りに耳を傾けてきました。環境問題が注目される今こそ、野本氏が集めた先人たちの体験や伝承などから自然とのかかわり方について考えていただく機会となれば幸いです。

 また、講演の後半では、参加者との対話会も予定しています。
180523 古道センター 公演会

開   催   日: 平成30年6月24日(日)

時   間: 午後1時30分~3時30分

場   所: 熊野古道センター映像ホール

料   金:無料

定   員: 80名(要申込・先着順)

講   師: 野本寛一氏(近畿大学名誉教授)

申 込 期 間: 平成30年5月24日(木)~6月23日(土)


<スケジュール予定>
13:00   開場
13:30   1部 講演「人は生きものとどうかかわってきたか~環境民俗学の視座から~」
14:45    2部 対話会  司会:桐村英一郎(熊野古道センター理事)
15:30    終了

 

<講師紹介>

野本寛一氏

 静岡県出身。徹底的なフィールドワークによって得た膨大な資料に基づき研究を重ね、多数の著作を発表。2007年近畿大学を退任し、名誉教授となる。

   人と自然環境との関係に着目した「生態民俗学」という新しい概念を提唱し、2015年度、文化功労者として顕彰される。

詳細ページ
http://www.kumanokodocenter.com/event/180626_1.html


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